ふたり鷹に出てくる「Z400FX」

Z400FXの生まれた背景

Z400FXが日本国内で発売されたのは、ヨーロッパで発表されたZ500の影響があります。
このZ500FXは、当時のバイク市場には無かった直線を基調とした斬新なデザインとハイスペックのエンジンなどで高い評価を得ました。
日本国内では、限定解除などの影響により大型バイクがあまり売れておりませんでしたので、Z500のボア・ストロークを変更し、中型免許の方でもZ500FXの素晴らしさを体感できる、日本の免許制度に合わせて完成したのが「Z400FX」なのです。

Z400FXの基本情報

Z400FXのエンジンは、発売当時では珍しかった空冷4ストDOHC2、バルブ並列4気筒でした。
総排気量が399ccでありながら、最高出力は43PS/9500rpm、最大トルクは3.5kg-m/7500rpmと非常にパワフルな走りが魅力でした。
発売当時の価格は38万5000 円ですが、今ではその数倍ものプレミアがついております。

当時のアメリカの影響

Z400FXが伝説的なモデルになったのは、アメリカからの強い影響力があった事を忘れてはいけません。
Z400FXが発売された1970年代後半のバイクメーカーは、それまで主流であった大排気量の2サイクルモデルの生産を徐々に打ち切りはじめ、4サイクルのモデルへ切り替えていた時代でした。

このような変化の原因となったのは、アメリカEPAの排ガス規制法が施行されたからです。
アメリカEPAの排ガス規制法の基準をクリアするためには、それまでの2サイクルのモデルでは難しかったため、徐々に4サイクルに移行していきました。
単なる4サイクルではなく、アメリカ市場で人気のある2気筒、2本出しマフラーのタイプに変化していった時代でした。

また、400ccのバイクを2気筒にする事で、400ccと250ccの排気量の異なるモデルを共同開発する事ができました。
同時に二種類のバイクを開発する事で生産コストを抑えていきました。
そのため、この年代のバイクは、排気量が違う似たようなモデルが多くなっているのです。
Z400FXは、従来の流れとは違い、500ccと400ccのモデルを共同開発しました。

バイク乗りを夢中にさせた「マッド・マックス」では、カワサキのZ1000が登場し海外でも話題になりました。
その後、国内でもマッド・マックスが放送され、カワサキの日記が不動のものになりました。

Z400FXを入手する方法

Z400FXは、現在は生産されていません。
そのため、Z400FXを手に入れようとしたら中古車で探す必要があります。

一般的な中古車の場合には、年式が古くなればそれだけリーズナブルになりますが、Z400FX自体がだいぶ前に生産が中止になっておりますし、時代を超えて人気のあるモデルとなっておりますので、プレミア価格での販売になっております。
特にノーマル車に近いモデルは、140万円以上もしております。